1/16 (金) 氷1こで小川ができる。

日記

朝起きてぼやぼやとコンタクトを取り出していると、相方の大きい人がおはよーとやってきて、その後ススーッと小さい人もやって来て、「ねーえ?今日もプランクやろうね」「うんやろう」と血気盛んな同志の会話をさらっと交わし、パチンッとハイタッチして颯爽と洗面所をあとにする。私はただただぽかんと、完全に置いていかれている側の温度差を感じながら、昨日よりはマシになったクマとたるみにガンガン保湿クリームを塗りたくる。頑張るんだ、あたいも。
サプリを飲んで小さい人が社会へ持参する水筒を準備していると、すくった氷がうまくインせずこつんと床に落ち、スルスル滑って食器棚の下へ消えていった。「あー行っちゃった」と、とりあえず水筒をシンク横のスペースに避難させ、のそのそ床に這いつくばって下を覗くと、資源ごみに出すために溜め込んでいる段ボールが見えるだけで肝心の氷がいない。もしや優雅に滑っていったな?とやや面倒になりながら、段ボールたちをごそっと取り出してみたけれどそれでも見当たらない。氷は沈黙を決め込んでいる。様子のおかしさに気付いた相方の大きい人が「どしたのー?」とやって来たから、氷を1こ落としたんだと説明すると一緒にかがんでくれる。「ないね〜、まあ大丈夫じゃない?水だし」と、本当に探したのか…?と思うスピード感でほうけた正論をかましてくるからややむっとして、「確かに水だけどさ、まるごと1こが溶けたら結構水たまりになると思うよ?」と心の中で反論し探し続ける。私の執念に飽きたのか、あるいは緊急性0の、つま先でまたげるレベルの案件だったからなのか大きい人はすっと立ち去り、いざ見切りをつけられたらなんだかもういいかという気がしてくる。段ボールを戻そうと後ろ手にした時、「あっ!あった!まいたけちゃんの後ろ!」と小さい人が言うから見てみると、段ボールを引き出す際道連れにされたであろうところに氷がいた。よかったよかったと小さい人と喜び合い、平和に水筒が完成した。
家と社会の取り次ぎ役を終え帰ってきたらさっきの氷のことが気になって、もしあの者が救い出されず息絶えていた場合どのくらいの水たまりになっていたのだろうと考える。イメージ、テニスボールにいくかいかないかくらいの大きさかなと思ってChatGPTに尋ねてみると、家庭用製氷機の氷が1こだいたい20cc前後だとして、且つ約1mmの厚みで薄く広がった水たまりになると仮定すると「直径15〜20cmくらいの水の円」になると教えてくれて大いにビビった。定規で見てみたがなにせ長い。円にしたらもちろんでかい。テニスボールで言うと5〜9個をぎゅっと並べてできる広がりだというからとんでもない。ちょっと大きめのチョコレート1粒みたいな氷がそんな巨大化するのかとにわかには信じられず、己の目で確認しようと製氷機から氷を1こ取り出しキッチン横、窓際の棚スペースにそっと置く。相方の大きい人に「なにしてんの?」と聞かれたが「溶けるところをちょっとね」とごにょごにょして仕事に取り掛かった。集中していたら氷のことなどきっちり忘れ、お昼を食べようとキッチンに行ったら普段は絶対に濡れていることのない場所がびしゃびしゃになっていたものだから、「え」と「へ」と「ひ」が混ざったような声が出て普通にびくっとした。「なんだよー…そうだそうだ氷溶かしてたんだった…」と、こんな場所を選んだ自分に少し腹を立てつつ、氷の変わり果てた姿に妙に申し訳ない気持ちになってせめてしっかり記録を残そうと定規で水たまりを測る。完全な水平ではなく若干斜めになった場所だったようで、水の厚みは乱れていたし想像していたような円にもならず、川のように流れて縁でせきとめられるような状態だったけれど測ったら17cmだった。氷1こで小川ができる。相方の大きい人にはこの奇妙な実験結果を後ろ盾に次回はきちっと論じることにしよう。
お昼は、夜ごはんのメインにしようと小さい人が愛してやまないスパニッシュオムレツをあやしながら、作り置いているブロッコリーのごまあえと切干大根のツナマヨサラダを食べる。どちらも特徴が「水分少なめでもそもそ」だったからか、しっかりのどにつかえてむせて、おから以外にもむせる者たちがいたとは。歳か。だし巻き玉子とちくわのコチュジャン炒めもあったから、ちくわの方はタイの唐辛子で有名なプリックポンをかけて食べる。辛さがあると湧くなー食欲。と思っていると相方の大きい人がコーヒーを淹れに来たから、この前いただいたスタバのコーヒーが高め位置で、しかもお店で飲むのより苦くなくて最高なんだ飲みたまえよと鼻息荒く勧める。「ほんとだ!高い!浸からなくていいね!」「いいよねいいよね!」「ほんとだ苦くない!飲みやすい!」「めっちゃ飲みやすいよね!」とひと通り盛り上がって分散した。
社会から帰ってきた小さい人を、歯の定期検診と前歯の着色を綺麗にしてもらう目的で歯医者へ連れて行く。最近おやつのチョコ率がぐんぐんと高まって来たから心配していたが虫歯はなくてほっとする。着色の方は本格的な機械を使うと子どもさんはしんどいからということで、ある程度磨いてフッ素をしてもらい無事終わる。水が苦手で毎日ちょっと薄めたお茶を飲んでいるのだけれど、薄めてもやっぱり茶色くなってしまうのだな。「もっと大きくなるまで歯を白くしてもらうのは難しそうだから、お茶じゃなくて水にしてみようか」と提案すると、「水にする!」と白い歯への切望が限りない。
夜は家族3人、おのおのがおのおののペアで「明日お好み焼き楽しみだね」とお好み焼きへの情熱を燃やし続けて寝た。

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この記事を書いた人

改善愛好家が、気付きや学びをもとに"より善く生きるコツ"を綴っています。
可笑しみのある人を目指しながら、未完成で進行中。

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