6/10 (水) だけど、今はむしろこのお世話の時間が前座みたいになっている。

日記

朝。小さい人を社会へ引き渡した帰り道。たぶん、就活生が、自転車を従えて信号待ち。ふと鍵を見ると、ハワイ系のお店でよく目にする、ウミガメのキーホルダーがゆらゆらしている。キラッとした、半透明な素材で、いかにも涼しげだ。運転者はというと、暑い中、上下黒色で、長袖ジャケットにパンツというリクルートスーツをまとっている。季節的な意味でも、心持ちという意味でも、今、この人とカメの温度感はすごい。なぜか、興味が湧いた。凛としているけれど、本当は海を愛し、島を愛し、休日にはサーフィンを愛する人なのだろうか?着々と未来へ羽ばたく準備をしながら、自分の帰る場所をぶら下げる。スーツに紛れ込んだウミガメが、やけにまぶしかった。
帰宅して、お湯を沸かす。最近デスクには、魔法瓶に入れた炭酸水と、スリーコインズで見つけた、べっこう色マグカップにアイスコーヒー作って並べている。コーヒーは水分補給にならないのだと、小さい人の社会でお母さんから聞いて、ちゃんと水も用意する。
沸騰するまでの間、グリーンたちのお世話。水を入れ替えたり、葉水をしたりして、2段構えの踏み台に乗せ、窓際に整列させる。ちょっと前に仲間入りした、水栽培のバンブーとガジュマルの調子がいい。一瞬、よぼよぼしたのだが、水をたっぷり入れ、根っこも洗い、レース越しにお日さまの恩恵を受け始めたら、元気になった。与えたら返ってくる、というのは、植物界でも同じらしい。この法則、結構好きだぞ。
最近迎えたハートのフィカスは、来て早々、土に近い葉が茶色になり始めた。水をあげすぎて根腐れを起こしているかもしれず、今は、光と風に託している。たくさん与えればいいわけでもない。「好きな物何でも食べていいよ」って言われた後に、「あ、でもハンバーグはダメね」って言われたみたいな気持ちで、フィカスの前に立ち尽くす。どうやら愛情には、適量があるらしい。
フリマで偶然出会ったエアープランツ。水は全く要らないものかと思ったら、週2では水を与えるようにと言われ、声には出さなかったが「水要るんですか!?」の顔をした。もはや気持ち的にはウォータープランツ。頭から水をたっぷりかけて、逆さまにして乾かしたら、座らせて、愛でる。そのうち、足が生えて、すんっと立ち上がりでもしそうなくらい、背筋が伸びていた。
ちょっと前までは、一刻も早く仕事に、書き物に取り掛かりたい気持ちが前面だった。だけど、今はむしろこのお世話の時間が前座みたいになっている。植物をかわいがって、満たされた気持ちで今日が始まる。取る予定のない必修科目が差し込まれた。気付けば、毎朝1番に出席している。

プリーズ シェア!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

改善愛好家が、気付きや学びをもとに"より善く生きるコツ"を綴っています。
可笑しみのある人を目指しながら、未完成で進行中。

もくじ