朝、顔を洗っていると、後ろからぶすっ。小さい人が、陽気におしりをカンチョーしてきた。「うおっ!」と、泡のツラで活気ある反応をしたら、それがおもしろかったのか、カンチョーがもう一度繰り出される。「おならするぞ~」と、おしりをぷりっぷりっと振ると、「おならは、まあ、ちょっと、やだな」と、想像のリアル味が漏れ出る反応で、思わず笑った。小さい人の寝起きの良さは、キラのカードを10枚贈答したいくらい、いつも助かっている。カンチョー攻撃はその後も続いたけれど、こっちもノリノリで臨んだ。
今日もヨガとHIITを終え、レモン果汁をぶち込んだ炭酸水を飲み干し、トイレへ。脱衣所に向かうまでの間で、小さい人は私の背後に回り、レギンスを下ろそうとする。小さい人、実はおしり大好きの民で、着替えの前のゆるみを狙って、おしりを見ようとしてくるのだ。そして決まって、「かわいいおしり見えたよ」と、ハートマーク付きで大好きを伝えてくれる。数十年使い込んだ私のおしりを愛してくれるのは嬉しい。嬉しいし、小さい人がもっと小さい頃は、私も構わず披露していたのだけれど、年長にもなるとそうもいかない。社会で先生が、「おしりは体の大事な部分」として伝え、人に簡単に見せたりする代物ではないことを教えてくれている。その真剣さを、無下にしてはならないのだ。
「おしり見たい!」「やめて」の、譲れない攻防が続く。いよいよ、「おしり!おしり!」と、トップ営業マンも顔負けの食い下がりを見せる小さい人に、とうとう「本当にやめて」と声に凄みを出す。頑張って耐えたのだろう。脱衣所に入り、扉を閉める前にちらっと顔を出すと、「うあーーーーん」と、轟いた。ぼろぼろ涙が落ち、「見たかったあぁぁぁ…」と、気持ちがまっすぐ飛んでくる。大好きなまいたけちゃんのおしりをちょっと見たかっただけなのに。心が透けて見えて、痛かった。「ごめんよ。綺麗じゃないし恥ずかしいしさ。あんまり人に見せるものじゃないしね。でもじゃあ、たまにね、たまーに」そうなだめて、「はいっいいよ」と、ちょっぴり差し出す。少し見えたおしりに、「あはは、おしりかわいい」
鼻を赤くした涙笑顔が、カンチョーよりも刺さった。あんなにまっすぐ好きでいてくれる人に、きっともう出会えない。
6/23 (火) 「あはは、おしりかわいい」

