2/27 (金) 殻を破りに行く小さい人と、責任の殻をかぶる私。

日記

自分の激しい咳で覚醒。喉をやられて2週間、咳だけは今も現役の顔で仁王立ちしている。ようやく一呼吸つき、頭は「もう少し寝ようか?」と誘ってくるが、体の方は「もう限界超えてます!」と扉をガンガン叩いてくるから素早くトイレへ。5時15分起床。
早起きできたことに足取りを軽くして、最近読み始めた「盤上の向日葵」を読む。どうやら棋士がこの人生ドラマの主人公のようで、初めて知ったが将棋界は年齢制限がやたらと厳しい。満23歳の誕生日までに奨励会の初段になれなければ退会。突破できても、満26歳の誕生日を含むリーグ終了までに、プロとして認められる四段になれなければ退会。しかもその四段になれるのは、半年に一度、三段の猛者たちが競うリーグ戦を勝ち抜いた2人だけだと言う。1年に4人しかプロになれないという、最大限角を取って言っても狭すぎる門。私なんぞ「どうにかなる、なんとかなる」でとりあえず生きてきたタイプだから、そこまで懸ける人生に想像が息切れする。
相方の大きい人が、AIを使って、名著「神との対話」を読み込ませた「神と対話ができるサイト」をつくったのだと胸を張り近寄ってくる。「神をここに呼んでます。なんでもいいから話してみて」と鼻息が荒いが、突然そんなことを言われても私はそういう振りに俊敏に対応できる玉じゃない。体感、夜を3回越えてやっと、「感情のコントロールが難しいです」と話しかけると、神との対話の「あの神」が厳かに応えてくれて興奮する。それにしても、自由に話せと言われても相手が神となると、「おはよう」だの「お腹が空いた」だの、気軽なことは急に慎重になる。神はそういうところがやっぱり神だ。
小さい人を起こして、朝の事に取り掛かる。今日は洗濯機が迷い人だ。むしろ終わらせない姿勢で懸命に取り組み、「何やってんかね〜」とストレスフルになったが、「神ならこの状態をなんと言うだろう」と、掃除機に急かされながら仰ぐ。「簡単に飲まれて滑稽だな」と笑うだろうか。「あなたが何をし、どう思おうが私には関係ない」と突き放すだろうか。考え事がぐいぐい攻め入ってきて、気付けば洗濯機は静かになった。
「楽しんでくるねー!」と小さい人は出立し、私は静かに社会へ潜る。殻を破りに行く小さい人と、責任の殻をかぶる私。それが今の私の現実。でも、らしい。「今日頑張れば明日は休み」の週末モードにギアを入れ換え走り切る。
社会から帰還した小さい人は寂しそうに、けれども管理者側の顔で厳かに、「あんずちゃん (仮です) がお引越しをするので、幼稚園終わりです」と緊急発表。「えぇっっっ?!」と、まばたきの存在を忘れのけぞる。今日みんなであんずちゃんの顔を描いて渡したと話すから、本当にすぐ居なくなってしまうのだ。去年の秋頃、「お友だちになろう」と距離を縮めてくれたのがあんずちゃんのお母さんで、私はずっと気になっていた人だったから、ようやく、だった。こぼれた。それから顔を合わせる度にぶんぶん手を振り合い、私は爽やか且つかわいい顔と声に癒されまくり、勝手に親友の気持ちで心の拠り所にしていたのに、まさか。連絡先を聞いてどうこうするつもりはないけれど、なんだろう、ただまっすぐに、寂しい。
小さい人と、油あげの納豆はさみ焼きを作る。納豆にねぎを混ぜ、油あげに優しく包ませ焼くだけの、簡単だけど食べ応えある主力おかずだ。今日はとろけるチーズがないから小さい人は眉を下げるが、納豆のパックを開封しながら「これあると手に納豆つかなくて有難いね」と、フィルムをにゅっとつまんでそっと置く。チーズなしでも、頬張る顔はちゃんとそこにあった。
夜、最近読み進めている漫画、「花より男子」の続きを5巻読む。後半の2巻が、感情だけで恋愛映画1本つくれそうな展開で迷わず2回読んだから、布団がすねた。

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この記事を書いた人

改善愛好家が、気付きや学びをもとに"より善く生きるコツ"を綴っています。
可笑しみのある人を目指しながら、未完成で進行中。

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