最近、小さい人は、小さい毛の家族にお姉さんっぷりを発揮している。今日も朝から、ケージごと家中をうさんぽさせて、上機嫌。廊下→リビング→和室と、バタバタぐるぐるしていたが、ついには私の朝活場所までやってきて、唐突に「うさぎって目悪いのかな?」と首を傾げる。「うん、目は悪いらしい。その代わり耳はいいけど。確か、人間みたいにカラフルには見えてなかった気がする」と、ぜーぜーしながら、うろ覚えの情報を共有した。すると、「え!どういうことっ!?」とのけぞる小さい人。「白黒だったかな、青だったかな、なんかね、カラフルな色には見えてないってこと」と、なんてことない風に答えたら、また「えーー!!!」と120点のリアクション。ケージから出た毛の者は、ずんっと姿見に向かい、しきりに鼻でつんつんする。赤ちゃんが鏡を見て、誰かお友だちがいる!と手を伸ばすのと同じように、毛の友だと思っている風だ。その小さい毛に向かって、「見えてるー?!鏡に写ってるのはお友だちじゃないからねー!自分だからねー!」と、小さい人はもりもり世話を焼く。「ケージの色は白じゃなくて、黒でもなくて、グレーだからねー!」と、小さい毛の目にでもなる勢いで声を張っている。小さい毛がグレーを理解したかは謎のままだけれど、小さい先生の熱血授業だけは、朝の家中によく響いていた。
社会へ送り届けた帰り道。横断歩道で隣に並んでいた外人さん家族が、青になるなりずんずん行く。「いや、足長いな~」とぼやっとしていると、距離が開き、負けじと短い足で追う。なんでだろう。ゆったり歩いているように見えるのに、実際はめちゃめちゃ速い。結局、追いつき追い越す未来は遠くへ飛んでって、私だけが、せっせと小刻みに現実を刻んでいる。
夜、小さい人は、ブロッコリーと玉ねぎのかにかまマヨサラダを口に入れるなり、目を細め、「ん~〜おいしいぃぃぃ…」と、顔面全部で幸せを漏らす。このサラダ、週4くらいでは出るメニューで、なかなか感情を乗せづらいはずなのだが、新鮮においしがる。
聴覚を研ぎ澄ます小さい毛と、味覚を毎日リセットできる小さい人。我が家の小さき者たちは、今日もそれぞれの才能を、全力で磨いている。
4/15 (水) 今日もそれぞれの才能を、全力で磨いている。

