5時45分にアラームでハッと目覚め、それなのにうとうとと見過ごして5時50分にあたふた起き出す。小さい人は珍しく「眠い〜〜」と若干お疲れモードではあるが、「今週もあと2日だし頑張ろう!」と盛り立てると、「今日は体育クラブの参観日だから頑張る」とへなへなしながらもたくましい。着替えを済ませる頃にはぴんぴんして、スケジュールの指揮を取る凛然とした小さい人に戻ったから安心する。昨日の午後から相方の大きい人が出張で不在にしているため小さい人の協力姿勢がすんごくて、あまりの迫力に飲まれ一気に形勢逆転状態となった。「廊下と寝る部屋と玄関は掃除機かけとくねっ!」と、洗濯物をもたもたと干す私に救世主さながらのセリフを投げ残し、ぴゅんっと速すぎて残像しか見えなかった。掃除機が止まったかと思うとリビングの方からどどどーっと疾走の音が聞こえてきて、「キッチンもかけといたけーね!廊下と寝る部屋と玄関はかけなくていいけーね!」と、5年半の人生のうち5年を過ごした広島の弁がちゃきちゃきに立ち上がり、本気度合いが伝わって熱い。この他、自分担当の「家族の仕事」まできっちりやり遂げ、家事が本業みたいな人が同時に2人もいたから余裕で終わり、朝活に悠々と取り組めて有難い。
身支度をしていると、ピアノの音と共に「怪獣の花唄」を熱唱する声が聞こえてきたから耳を澄ます。どうやら、伴奏しながら決めのところではタンバリンを木琴のバチで叩き太鼓にするという神技も取り入れ、ギターボーカルどころかピアノドラムボーカルで、ひとりフェスの最前線を張っていて吹く。これまでは、サビの「もっと騒げ怪獣のうーたー」の「たー」の音程がどうしても惜しかったはずなのに、今日は完璧に狙えていてどこからどう見ても小さいVaundyだ。出掛けに高まって最高すぎる。
社会へ向かうため、マフラーと手ぶくろもフル装備して小さい人と手をつないだら、「手ぶくろ同士だとつなぎづらいね」とピカッと笑って、確かにもこもこでつなぎきれていない感じがする。
しっかり送り届け帰宅して、月末は立替経費のチェック作業が山盛りだから間髪入れずに取り掛かる。文字数字をチーターのごとく追いかけるものだから1時間くらいで目の疲労がすごい。なるべくまばたきをしようとは常々思うのだけれど、正々堂々凝視する癖がついており難しい。それにしても、タクシー代の領収書というのは妙に私を立ち止まらせてくる。沖縄のナップルタクシー、広島のカープタクシー、愛知の安全タクシー。会社名があまりにストレートすぎる。郷土愛や志を包みも濁しもしないこのまっすぐさが私にはまぶしくて、一拍どころか三拍くらい出遅れる。
お昼は恒例のテキトー飯。作り置きのもやしとほうれん草のナムル、春菊と油揚げの煮物を食べて、全然足りないからちくわにわさび醤油をつけ4本もほぐほぐ食べてようやく落ち着く。夜は厚揚げのチキン南蛮風を食べるから、タルタルソース用に卵を茹でると、半熟が過ぎるゆでたまごが出来上がってテンションも上がって、お腹はNOだが1つ食べたらやっぱりおいしくて黄身が跳んだ。
さて体育クラブ参観のため社会へ向かう。週1回、課外授業として行う体操のクラブに入っており、今日は1年の成長を見られる参観日なのだ。小さい人は横向きの跳び箱4段を、しっかり開脚してぴょんっとジャンプできており感激する。始めたては片足が閉じたままで跳び箱によじ登るような具合いだったのに、前につんのめる恐怖を克服したようだ。跳び箱を越えるにはもう少し勢いが必要そうだがそんなものはすぐ身に付く。最初を突破するのが1番大変なのだ。動画に納めたい気持ちはぱんぱんだったけれど、朝、小さい人が「携帯で撮らないで、なるべく目で見るようにしてください」とビシッと話していたからこの目でしっかり見た。「ちゃんと目で見たよ!めちゃめちゃ跳べるようになったね!すごいすごい」とどんちゃんすると、「へへっ」と嬉しそうだった。
夜ごはんを作りながら仕事の大事な連絡に気付き急いで内容を確認する。「対応できますか?」の連絡の後ろで、「この制度は見直しが必要ですね」というやり取りが続いており、これは結局どっちだ?対応していいのか?しないでいいのか?とぐるぐるしたが、「とりあえず対応しなくて大丈夫ということでしょうか…?」と送る。すると、「可能であれば対応お願いしたいです」と返ってきて、絶対そっちじゃない方で確認してしまった自分を静かに恥じる。焦りに負けて表面だけ撫でると私はいつもこうだ。ちゃんと読めば、誰がどう考えても「対応していいやつ」だとわかることなのに、それができない。「なんかいつも伝わらない人」認定を受けた気がしてどろどろにうなだれ、しかしこんな時でも腹は威勢よく減るから厚揚げのチキン南蛮風を食べて、甘さと酸っぱさが奇跡のようで元気が出た。
夜は1つ記事を書いて、目が覚めてしまった小さい人とトイレに行って、むぎゅっとして寝た。
1/29 (木) 甘さと酸っぱさが奇跡のようで元気が出た。

