5/5 (火祝) 小さい人も、悲しみを流し切るかのようにラーメンをすすった。

日記

広島市では、毎年GWに「フラワーフェスティバル」という、日本最大級のお祭りがある。平和への願いを込め、平和大通りにて花のパレードやコンサートが行われる催しなのだが、なんと、地域のグルメも大集結する「食フェスティバル」でもあるのだ。
今年も、我々は出陣する。食の方に。昨日から胃袋をしっかり調整して、最終日、横並びで胸を張って行く。5/3 (日) 〜5/5 (火) の3日間が今年のスケジュールなのだが、初日は土砂降りだった。だけど、雨音に負けない勢いでマーチングバンドが行進し、ダンスパレードが行われているのを見て、「本気だ…」と、わなわなした。とても食べ歩きはできなかったし、冷凍みかんやかき氷の出店は閉まっていたけれど、フェスティバルは予定通り開かれた。懸けておるな。今年も。
唯一快晴だったのが最終日。心に無鉄砲さを抱えて、いざメイン通りへ。狙うは、麺ロードのラーメン群。小さい人は、1年越しのりんごあめ。昼と夜と、2周のスケジュールだから、何をどう食べるかが最大のミッションである。
まずは胃に敬意を払って、「鮎の塩焼き」からスタート。ごりごりの粗塩と、こんがりした皮の下からお出ましする真っ白な身。ちょっと高いなあと思うのに、毎年ちゃんと吸い寄せられてしまう。
しっかり導入剤を入れ、本命のラーメン。小さい人も一緒に食べるから、あっさりめな「ホタテの塩ラーメン」にする。透明で麗しい見た目なのに、脳天を突き抜けるとんでもない濃ゆさ。魚介の必殺技には、全人類が抗えないのではないだろうか。これにまた細い麺が絡んで絡んで、もう、このまま溺れてもいい。
さてさて、そのまま麺ロードを進み、お次は祭りでしか食べられない「トルネードポテト」。去年は初トルネードで、3人とも遊ばれて落とし放題だったが、今年は完全攻略。横にして、ぐるんと一周食べ切ると、うまい具合いに進む。順番に、綺麗に完食。それにしても、ポテトというのは、冷めてしんなりしても、平然とおいしい顔をしてくる。強すぎる。「これはこれで好き」と言わされる時点で、完全に術中。
「焼きそばも食べたいよね」ということで、「海鮮焼きそば」。パックにぎゅうぎゅうに詰められた焼きそばは文化祭のチープ感が前面だけれど、これがいいのだ。ちょっと太麺で、もっちょもっちょした食感だったけれど、味だけは一切ふざけていない。おいしい。秒で完食。
レモンサワーをお供にして、次は「野菜も取り込もうか」と、沖縄出店の「ゴーヤチャンプルー」。小さい人は、ゴーヤと初めまして。味覚は大人びているがいけるかいけるか!?とチャレンジしたら、「おいしい!苦くない!」と、まるでマックポテトみたいな勢いで食べていく。さすがに苦いけどな…?と、大きい人々は目を見合わせ、「ゴーヤをおいしく食べられる子ども、すごすぎる!」と讃えると、「ゴーヤ好き〜」と、1人で南国を満喫している。今度、沖縄の郷土料理が食べられるお店に行こうと約束して、次へ進む。
「お肉が食べたい」という小さい人の要望で、「薄皮しゅうまい」。中が熱々かもしれないから、真ん中にそーっと箸を入れてむわ〜っと開くと、肉汁がどうも〜。大きい人と一緒にぱくっと入れて、「これこれ〜」の顔で堪能。皮をまとっているのかわからないくらいに透け透けで、食欲が2倍にそそられる。私はお肉を控えている時期だから、匂いと2人の破顔でごちそうさま。
第1ラウンドはこのくらいにして、腹ごなしに芝生パークまで散歩。途中、靴屋さんで小さい人のサンダルを調達し、履き替える。向かいがてら、3人の好物「バナナシェイク」で胃を洗った。甘熟王が出向されているからか、砂糖不使用なのにめちゃめちゃ甘い。最高すぎて、危うく浮遊。
パークに着いたら、滑り台と水遊び。小さい人はここの滑り台が大好きで、頭から行ったり後ろ向きで行ったり、毎度豊かに遊んでいる。近くに、幅の広い階段があって、その真ん中に水が流れているのだが、今日はそこでちゃぷちゃぷする。暑い時期は、小さい子どもたちがズボンやスカートをまくり上げて遊んでおり、いつかはやりたいねと話していて、今日叶う。
「念願の水あそびだー!」と、小さい人は新しいサンダルを脱ぎ捨て、仲間に入った。中には全身浸かっている子もいて、まるで小プール。ダイナミックな水しぶきを浴びながら、小さい人はゆっくり階段を上り下り。遊びのコントラストが面白い。
濡れたズボンだけ着替えて、「お腹空いたね〜」と、パンを調達。「米粉の塩バターパン」「大根と塩昆布の米粉パン」「クロワッサン」を迎え入れて、日陰でいただきます。もちもち、パリパリが一気に迫ってきて、まずい。果てがない。
おやつを済ませたから第2ラウンドへ。と、その前に、ドトールの「マスカットヨーグルン」と目が合ったから、ここでもおやつ。飲みっぷりはポカリだけれど、これもきっと胃の洗浄。
さて、売り切れる前に、とりあえず「りんごあめ」を買う。大きいと落としそうだからと、小さめの子を。開封して、小さい人はりんごあめを両手で持ち、静かに対峙する。
ラーメンを目指しながらチラッと見ると、エビスさまの顔で「おーいしいぃぃぃ…」とメロメロになっており、思わずこっちもエビスさま。「ちょっとこってりいきますか」と、「とんこつラーメン」に並ぶ。私とりんごあめの人は、少し離れたところで西日を浴びながら、とんこつラーメンに向けて気持ちを整える。と、その時。私の足元に、赤いボールがごろんっと転がってきた。ぱっと隣を見ると、「落としちゃった…」と、現実だけを握った、りんごあめを落とした人がいた。「あちゃちゃ…」と、とりあえず拾って、近くのごみ箱に奉納。どうやら、下側のところをかじった時に、そのまま棒から抜け出してしまったらしい。涙は出なかったけれど、「落としちゃった…」と、しゅんとしているので、「あとでもう1こ買おうか」と慰める。とんこつラーメンを手にした大きい人も、「さすがにかわいそうだね」と、りんごあめセカンドの物語に乗っかってくれた。待ち侘びたとんこつラーメンは、異常においしい。小さい人も、悲しみを流し切るかのようにラーメンをすすった。西日も、沁みるぜ。
ラーメンの隣にあった、さつまいものお店の「ロングおさつチップ」が気になって、食べ歩きのお供にする。ほのかな甘みに、バリッバリの食感が畳み掛けてきて止まらない。家でも楽しもうと思ったのに、「尾道ラーメン」待ちをしている間に腹に収まってしまった。
最後は、地元愛で締める。茶色のスープにゆらめく麺が、控えめにこっちを見ている。抜群に深みはあるのだけれど、醤油味が持つ独特の「実家み」が、飾らなくて好きだ。正直なところあと2杯はいけたけれど、スーパーでお酒も買いたいし、りんごあめも買わなきゃだし、耐えた。濃いものを洗い流したいようで、大きい人は、果物コーナーでりんごを2こ買った。
てろてろ歩きながら、本日2こめのりんごあめを買い、匂いに負けて「ベビーカステラ」も買う。
結局、第3ラウンドを、家で開催。私は、ベビーカステラをつまみに、お酒を飲む。小さい人は、お皿で「安心感」を装備し、りんごあめを楽しんだ。その横で、大きい人はりんごを「ガショッ、ショリショリショリ…」と、丸かじり。
りんごあめとりんごで締める、こどもの日。

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この記事を書いた人

改善愛好家が、気付きや学びをもとに"より善く生きるコツ"を綴っています。
可笑しみのある人を目指しながら、未完成で進行中。

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