習慣化するコツは?アトミックハビッツで、根本的な考え方から変える。

習慣をカレンダーに書く

運動、食事、睡眠、勉強など、自分を良くしていく習慣てたくさんありますよね。
だけど、良くするのって難しい。悪くするのは簡単なのに。どうしてだろう。どうやったら良い習慣を身につけられるんだろう…

そんな人に、習慣とは何か、なぜ習慣にするのは難しいのかという根本的なところと、習慣化するための具体的なコツを教えてくれるのが「複利で伸びる1つの習慣 (アトミックハビッツ) 」です。

これから新しい習慣を始めたい人、何度も挑戦しているけどなかなか習慣化できなくて悩んでいる人に、的確なヒントが見つかると思います。
私は、英語学習の習慣化に力を貸してもらい、相棒のように度々読んでいますが、中でもポイントになりそうなコツを厳選してまとめてみました。

もくじ

「複利で伸びる1つの習慣」 あらすじ

幼少期から野球に生きてきたけれど、高校時代、生死を彷徨う大怪我を負ったジェームズ・クリアーさん。
この本は、彼がそこから得た「小さな習慣は大きな変化をもたらす」という教訓をベースに、何かを習慣化したい人に向けて書いた「実践マニュアル本」です。
どう行動すれば習慣にできるのか、とにかく具体的に、具体例も豊富に書かれています。大きくは、「習慣にするまでの方法」と、「習慣になってから気を付けること」に分かれていますが、この記事では前者に的を絞ってお話します。

クリアーさんが、「目標がなんであれ、変えたいものがなんであれ効果がある」と断言しているのは、本書が「人間行動の基本」をもとにしているから。
つまり、人間という生き物そのものを理解した上で、取るべき行動を説き明かしてくれているため、誰にでも通ずる内容なんですね。

まいたけ

私も含め、今までなかなか習慣化できずに悩んでいた人にとっては、明るい道が拓ける内容だと思います。

投資した金が複利で増えるように、習慣の効果も繰りかえすことで大きくなっていく。
1日ではほとんど違いがないように見えても、数ヵ月や数年をかけてもたらされる影響は計りしれない。

ジェームズ・クリアー式 複利で伸びる1つの習慣 / ジェームズ・クリアー


長い年月をかけ、彼が習慣によって人生を切り開いていったのを見ると、アトミックハビッツ (最小習慣) の力を信じずにはいられません。
今度こそ、自分の行動を良く変えていけるはずだ…!と自信を持たせてくれる1冊です。

アトミックハビッツに学ぶ。習慣化のために、まず知っておきたいこと。

重要なのは、目標設定よりも「続けられる仕組みづくり」

何かを習慣にするのに、方向性を決めるのは大切ですよね。
腹筋割るぞ!英語を話せるようになるぞ!という目標があってこそ、自分を奮い立たせられる。毎日の行動を変えられる。

けれど、それだけではモチベーションを保つのが難しい。
どうやら人間という生き物は、脅威から身を守り、今日食べる食料をなんとか確保して生きてきた中で、即時報酬=「今すぐに得られる喜び」を重視するようになったそうなんです。
すぐ結果が欲しい、すぐに欲求を満たしたい。そもそも長期戦に弱い生き物ということですね。

2日3日は頑張れても、すぐに腹筋が割れるわけじゃないし、英語が話せるようになるわけでもない。欲しい結果はすぐに得られないから、モチベーションは下がって続かなくなる。
つまり、目標達成という「結果」を得ることだけを考えても、続かないということなんですね。

大切なのは、目標設定よりも、続けられる仕組みづくり。「プロセス」です。
仕組みが曖昧であれば、取るべき行動が定まらないので、その時の気分に左右され、結局続きません。

目標設定の目的はゲームに勝つことだ。一方、仕組みを作る目的はゲームをしつづけることである。
本当に長続きする考え方は、目標を抜きにした考え方だ。

ジェームズ・クリアー式 複利で伸びる1つの習慣 / ジェームズ・クリアー


長期戦になりそうな目標ほど、やめない仕組みを考えて、日々1%でも確実に進む。

まいたけ

そのプロセス自体が楽しめるものになれば、苦もなく続けられるはずです。

良い習慣を身につけるための4つの法則

クリアーさんは、行動に変化をもたらす法則を提示していて、これらを理解し、自分に合わせて修正する方法を知ることが、良い習慣を身につける秘訣だと言います。

良い習慣を身につけるための4つの法則悪い習慣を断つための4つの法則
① はっきりさせる① 見えないようにする
② 魅力的にする② つまらなくする
③ 易しくする③ 難しくする
④ 満足できるものにする④ 満足できないものにする

自分の現状を知り、どう改善すれば良いのかを導いてくれる、シンプルでいてとても強力な方法だと感じました。
これらを押さえた上で、具体的な行動のコツをまとめます。

続けられる仕組みづくりのコツ

いつどこでどのようにやるのか、「行動を具体的に」決める

「毎日読書する」ではなく、「朝7時に、自分の机で、小説を3ページ読む」という具合に、自分の行動を詳細に決めます。具体的であればあるほど迷うこともないし、ノイズにも惑わされず行動できるようになる。

もしも続けられない理由が、意志の弱さ、モチベーション不足だと思っている人は、本当は仕組みの明確さが足りないから。行動をはっきりさせて、逃げ道をなくすことで実現性が上がります。

今あるルーティンの中の「ベストタイミング」に、組み込んでしまう

「わざわざそのための時間をつくる」よりも、「ルーティンの範囲でできる」ようにした方が、断然取り掛かりやすくなります。人間、自分が思っているよりも怠け者なのです…
そしてなおかつ、外から邪魔されない1番上手くいきそうなタイミングを選ぶことも大切です。

瞑想を朝のルーティンに加えようとしても、朝はいつもドタバタしていて、子どもたちが部屋に走りこんでくるようなら、その時間と場所は間違っているのかもしれない。(中略)
他のことで忙しくなりそうなときに、無理に習慣を入れこむのはやめよう。

ジェームズ・クリアー式 複利で伸びる1つの習慣 / ジェームズ・クリアー
まいたけ

今の自分のルーティンを洗い出し、すんなり取り掛かれるタイミングを選べると良いですね…!

身につけたい習慣は目に見えるように、やめたい習慣は目に見えないようにする

これは、「いつも正しい環境にしておく」ということです。
例えば、英語を勉強するなら、勉強する場所にその教材をきちんと置いておく。勉強に支障が出ないように、スマホは別の部屋に置いてしまう。
良いものは近くに、悪いものは遠ざけることで、自制心を保つことにつながります。

「自制心のある人」は、たいそうな意志や自制心がいらないように、生活を設計することに長けていた。(中略)
誘惑的な状況には、なるべく身を置かないということだ。

ジェームズ・クリアー式 複利で伸びる1つの習慣 / ジェームズ・クリアー

したい行動 (好きなこと) とセットにする

筋トレをする、読書をするなどの「必要な行動」をクリアしたら、SNSを見る、漫画を読むなどの「したい行動」をする。その方が、やらなければいけないことを先に終わらせられる可能性が高くなります。ご褒美的なイメージでしょうか。

自分の好きなことと同時に行えば、習慣を魅力的に感じやすい。(中略)
返信が遅れた仕事のメールを片付けるのが嫌でも、それで本当にしたいことができるなら、やろうという気になってくる。

ジェームズ・クリアー式 複利で伸びる1つの習慣 / ジェームズ・クリアー
まいたけ

やり残したままだと、結局好きなことをしている最中も気になるし、ささっと終わらせてしまうのが賢明ですね。

最小の努力でできる、易しい内容にする

よし!と意気込んでいる時、やる気もパワーもみなぎっているし、目標に近付きたくてフルアクセルにしてしまう。
だけど本当は、体調が悪い時でもできるような内容でいい。というか、そのくらいの内容でなければ最初を突破できません。
そのためにクリアーさんは、「新しい習慣を始めるときは、2分以内にできるものにすること」を推奨しています。

新しい習慣が試練のように感じられるようではいけない。(中略)
あなたに必要なのは、もっと生産的な道へと導いてくれる「入り口の習慣」である。

ジェームズ・クリアー式 複利で伸びる1つの習慣 / ジェームズ・クリアー

2分間なんて何にもならないと思ってしまうけれど、ただスポーツウェアに着替えること、1ページだけ本を読むこと、そんな小さなことでも当たり前にできるようになると、自力がついてきて、もっと大きな、難しいことに向かっていけるようになる。

まいたけ

まずはハードルを低くして始めることが、小さなことでも確実にできている、0じゃないという自信をつけてくれるんですね。
アトミックハビッツの根幹とも言える大切なポイントだと思います。

毎日積み重ねていることがわかるように記録する

習慣を行ったら、カレンダーに印をつける。とてもシンプルだけれど、はっきり目に見えて、ちゃんと前に進んでいることが確認できるので、モチベーションを上げることにつながります。

そして人間は、印が連なっていくほど、途絶えさせたくない気持ちになる。その気持ちが、結果的に続けさせてくれるんですね。
毎日行動できているという事実は、いつも達成感を味わうことにつながるので、プロセス自体に満足できるようになります。

アトミックハビッツに学んだ。最後は、信じて行動をやめないこと。

歩みを止めない人

冒頭でもお話した通り、私は英語を話せるようになりたくて、英語学習を習慣にしようと立ち上がりました。まだアトミックハビッツを読んでいない時です。

話せるようになりたいとは言ったものの、どちらかと言えば「話す必要に迫られている」という状況だったので、正直試練のように思っていた私。
英文を噛まずに読めるようになってきたとか、文を組み立てられるようになってきたとか、多少の進歩は感じていたのですが、到底話せるレベルではなく、モチベーションが低い日も多々。

こんなんで、何になるんだろう。
話せるようになるイメージが1ミリもつかないのだけど…

今日は優先順位が低いから、という言い訳をして、やらない日がちょこちょこ出始めていました。
そんな時に読んだんです。

やめないだけで、驚くほどのものを築くことができる。
仕事をやめなければ、驚くほどのビジネスを築ける。
トレーニングをやめなければ、驚くほどの身体になれる。
学習をやめなければ、驚くほどの知識が身につく。
貯蓄をやめなければ、驚くほどの財産になる。
親切をやめなければ、驚くほどの友情が生まれる。
小さな習慣はただ加算されるのではない。複利で大きくなっていく。
これが最小習慣の力だ。小さな変化が驚くべき成果をもたらす。

ジェームズ・クリアー式 複利で伸びる1つの習慣 / ジェームズ・クリアー

力強い言葉に感動して、変わる勇気をもらいました。

何にもならないんじゃないかという、半分あきらめのような気持ちはなくなり、0じゃないんだから確実に前進しているはずだと思えるようになった。
何より、自分にとって、嫌いの代名詞とも言える英語に毎日向かっている。やめずにやれている。
少しずつ、自分の中の内側が変わる感覚がありました。

クリアーさんの言葉を借りれば、「苦手なことから逃げる私」から「苦手なことにも挑戦し続けられる私」に、アイデンティティーが変化したように思えました。

小さな習慣が新しいアイデンティティーの証拠となって、有意義な違いをもたらすことができる。(中略)
習慣はアイデンティティーを変える道だといえる。
あなたの人となりを変えるもっとも効果的な方法は、行動を変えることだ。

ジェームズ・クリアー式 複利で伸びる1つの習慣 / ジェームズ・クリアー

はじめ、私はライターではなかったし、そう名乗ることもできなかったけれど、自分の日常に「記事を書くこと」を取り入れて、いつの間にか「私はライターだ」と思うようになった。
これも、習慣がアイデンティティーを変えた良い例だと思います。
それくらい、行動は心の深いところを変えてくれるものなんだなあと、身をもって感じました。

そして結局、最後は、必ず進んでいると信じて行動をやめないことが大切だと思います。
その習慣がなくたって生きてはいける。だけど、せっせと環境づくりをして、あえて自分の生活に取り込んでいるんだから、良くなっていないはずがない。

まいたけ

変わる努力をしている自分に「はなまる」をつけながら進んでいけばいいのだと思います。

今回ご紹介した以外にも、さまざまなコツを伝授してくれているので、習慣に悩んでいる人はぜひ。

ちなみに私は、「DotHabit」というアプリで毎日の行動を記録するようになったら、続けられるようになりました。貯金が増えていくようなわくわく感に背中を押してもらっています…!

プリーズ シェア!
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この記事を書いた人

自身の気付きや学びをベースに、"より善く生きるコツ"をお届けしています。

いつだって心穏やかな人でいたい。生きることに、シアワセな気持ちで取り組みたい。そんなお仲間を見つけられたら嬉しいです...!

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